【一日一作プロジェクト】2022年の作品群を紹介中。「手続き問題・13」。ポルトガルからパリへ入るルートを必死で探す。まずは、
「北アフリカの3国」
モロッコロイヤルエアー、アルジェリア航空、チュニジア航空。さらに。地図を見ていて、はっとする。
「地中海に浮かぶ島マルタ島」
どんなに小さくとも、国であれば国際空港があり、航空会社がある。さっそくマルタ航空も追加。まずは、
「鳥を運んでくれるか」
それぞれ確認。ルートを調べ始め、あることに気づく。「行き先はパリ」と記載されているものの、その乗り入れ先はシャルル・ド・ゴール空港ではなく「オルリー空港一択」だったりする。
「オルリー空港もパリなんだから、大丈夫だよね?」
パリを含む周囲5県は、指定地域。つまり、経由してもいいゾーン。地図でオルリー空港の場所を確認してみると、なんというか
「指定地域にも、指定地域外にも見える」
なんなん〜。この微妙さ。あわてて厚生労働省機関(検疫所)に確認をとる。メールで何でも質問でき、遅くても翌日には答えてもらえるのは本当にありがたい。そして、気になる回答は・・・
「オルリー空港は指定地域外のため、経由地として利用できません」
あぁあ、なんちゅー。鳥を乗せてくれて、さらに乗り入れ先がシャルル・ド・ゴール空港一択か〜。これにより、北アフリカ勢は全て撃沈。がっくりしていると、さらに検疫所より連絡が。
「マルタで鳥インフルエンザが発生。指定地域外となり、経由できませんのでご注意ください」
次から次へと〜。これでは、ポルトガルやパリ周辺もいつ封鎖されてしまうかわからない。急がなければ!せっかく開いている
「私たちの扉が閉まってしまう」
時間との闘いじゃ〜。「ノー」の100本ノックが続く中、ポルトガルのローカル&格安航空会社を発見。ポルトガルは本土は小さいが、いくつもの島(ポルトガル領)を持っている。
「アゾレスエアライン」
はその名のとおり「アゾレス諸島とリスボンを結ぶ」島民のための定期便。なのだが、なんとパリのシャルル・ド・ゴールまで、週3回飛んでいるのだ!
「ところで、アゾレス諸島ってどこだっけ?」
大西洋にあることは知っている。本土からずいぶん遠かったような。あらためて地図を見てびっくり。
「遠っ!!!」
ポルトガル本土から、西へ1450km。心細くなるくらい、大西洋のど真ん中。こんな場所まで「経由するためだけ」に行くのか?だいたいパリとは正反対の方向。とはいえ、アゾレスエアラインは
「鳥と一緒にご搭乗いただけます」
と、優しく答えてくれたのだ。アゾレスエアラインで、リスボン→アゾレス諸島→シャルル・ド・ゴールへ。パリからJALで成田空港へ。
「これしかない」
遠かろうが、高かろうが、時間がかかろうが。私たちを運んでくれるなら、なんだってどこだって。これでルートは確保。あとはポルトガルに乗り込んで、書類の申請だ〜。
ポルトガル行きの準備を始めていると、厚生労働省機関(検疫所)からメールが届く。その時、私たちはまだ知らなかった。その1通のメールが、私たちの運命を大きく変えることになることを。(明日に続く)。