【一日一作プロジェクト】「命とは時間」を作った。父と田原城跡&田原市博物館へ。
「木陰が涼しい〜」
入口からしてすてき(写真)。うっそうと茂る木々の間の小道を進んで行く。城跡なので階段もあり、それなりに歩くのだけど、
「ここまで来たら歩くよ〜」
と、父もポールを手にやる気満々。手で石垣に触れ、石段を踏みしめて歩いていると、この地に生きた人々の暮らし、人生に思いをはせてしまう。
「全ては過ぎ、全ては変わっていく」
私たちは、誰もが旅人なのだ。この星を訪れ、いずれまた消えていく、つかの間の訪問者。ヨーロッパに「人生はまばたきする間に過ぎていく」ということわざがあるけれど、今年56歳になり、
「これからの時間は贈り物」「やりたいことは全てやる」
と決めて、毎日を生きている。その決意と覚悟は、30代の私には、なかった。まだ失う時間があったから。今の私ははっきりと、痛いほどに自覚している。
「命とは時間」
であると。自分の命、家族の命、友人の、仲間の、この社会に生きる人々の、生き物たちの、かけがえのない命。時間。今年のももアートの源泉は
「命を大切にする社会への強い祈り」
だ。7月からいよいよ腰を据えて制作スタート。何が生まれてくるのかまだわからないけれど、その静かな胎動を、どくどくと感じている。
田原市城跡&博物館は静寂に包まれ、ほとんどひとけもなく、私たちを温かく迎えてくれた。瓦屋根から伸びるぺんぺん草が美しい。
「涼しいなぁ」「木陰だとちがうねぇ」
父を休憩所に残し、少し離れた神社へ参拝することに。神社レポートは明日に続く。
みなさま、すてきな1日を。