スペインといえば「闘牛」が有名ですが
スペインのトルデシージャス村(Tordesillas)では
毎年9月に「闘牛を拷問するお祭り・トロ・デ・ベガ(Toro de Vega)」が
いまだに続けられています。
村人たちの嬉々とした表情が、リンチを思わせ、ぞっとします。
動物保護団体からクレームがつくや
「これは、伝統だ!」
「観光客も喜んでいる」
「大切なお祭りだ、動物がなんだ」
と、一向に改善される様子もなく、スペイン国民から
「お祭りと称して、動物をリンチ、虐待、拷問死させるのはやめろ!」
と年々、反対の声があげられています。
日本では、ほとんど知られていないと思いますが
Googleに「imagenes de toro de vega」と入れると
写真が出て、どんな様子かわかると思います。
闘牛を槍で何十回、何百回とついて、息つきるまで追い回す。
長く、苦しんで、死なせる意味は何なのか。
あるテレビ番組で、行きかう人々に「トロ・デ・ベガ」の映像を見せ
街頭インタビューをしていました。
スペイン国民、外国人観光客はいっせに顔をしかめ
「なんだ、これ!リンチじゃないか」
「動物のアゴニア(痛みや苦痛)を伴うお祭りとは、何なのか」
「どうしてみんな、平気で笑っていられるのか」
「こんなことが我が国で行われていることが信じられない」
「今すぐ中止すべき」
「闘牛のかわりに、お前が槍でつつかれろ」
「かわいそうに・・・・」
お祭りを、動物の拷問なしに行う「街頭署名」が行われていました。
わたしも署名しました。
活動家の若者たちは、自らTシャツを、赤いペイントで塗りたくり
血だらけで死んでいく闘牛をアピールしていました。
その中の、30歳くらいの男性の、人々に呼びかける声が心に残りました。
「これは村の恥ではなく、スペインの恥。
村の問題ではなく、僕たち国民の問題です。
自分の子どもに、こんなものが、お祭りと言えますか。
伝統には悪いものもある。それを変えていく勇気を持とう!」
トルデシージャス村の、お祭りに関する決定権をもつみなさん
そして政治家の勇気に期待します。