先日、ピスタチオを食べていて
長年、不思議に思っていることを、べラに尋ねてみることにした。
「どうして、ピスタチオは割れてるか、知ってる?」
「知らない」
「これを採っているアフリカの農夫の人たちが、一つ一つ割ってるんだって」
「・・・・・・・」
「そんな大変なことをしてくれてるかと思うと、感謝して食べなきゃね」
べラはしばらく黙っていたが、慎重な口ぶりで口を開いた。
「もも、それは誰かに聞いたの?」
「日本ではみんなそう言ってたよ、少なくともわたしが会社員をしていた頃は」
「それ、誰かにからかわれたんじゃないのかなぁ」
「ええっ・・・」
「だって、考えてもみてよ。これを一つ一つ割るなんて、そんなばかげたこと・・・」
「だから農夫が・・・・」
「絶対、だまされてるって!」
そのときになって、はたと気づいた。
こういう「雑学&うわさ」というものは、ふつうなら友人との会話の中で
自然と話題に出され、解決&修正されていくものである。
スペインにいて、「ピスタチオはなぜ割れているか」など会話に出さないまま
20年もたってしまったことが、そもそも問題なのだ。
「わたし、だまされたのかなぁ・・・・」
そんな気にもなってくる。
わたしが日本にいた頃は「ピスタチオひとつずつ割り事件」は
まことしやかに伝えられていた。が、
その後、世間でガセネタと修正され、訂正された可能性はある。
そういう「うわさ&情報を修正する機会がない」、というのが外国暮らしである。
いや、外国暮らしが問題なのではなく
つい2年前まで、パソコンもなく生活していたわたしが悪いのだ。
「陸の孤島」の弊害は、こんなところにまで及んでいた。
「ピスタチオはなぜ、割れているか」
この一件で、わたしは自分の情報が「20年近くも前の日本のもの」であり
それ以来、まったく「修正されていない」ことを、思い知らされた。
その事実を前に
肝心のピスタチオの件は、もうどうでもよくなっていた。
ピスタチオの殻がぱかっと割れていることについてですよね?それは自然現象で、熟すと基本的には割れます。
なお、私、農夫が割ってるという話は初めて聞いたので、調べてみたら下のページを発見しました。商品価値を増すために、割れていない場合、殻を手作業で割る職業があるみたいですね。
アフリカの農夫が…というのは、テレビの情報が元と思うので、騙されたわけではないけど、正確でもないというところかな。
【参考リンク】ピスタチオはなぜ殻付きで売っているのか(2014/1/8閲覧ページ)
http://www.geocities.jp/kinomemocho/sanpo_pistachio.html
なんと、熟すと自然に割れるのですか・・・ピスタチオ(呆然)。
食べるたびに、アフリカの農夫の方々に感謝していたのに。
20年以上も、まちがえていたことをすっきりと解明していただき
クロ隊長、ありがとうございました!