マドリッドをめざす「尊厳の行進」

3月に入り、スペイン政府の援助金や予算の大幅カットに反対する
「マルチャ・デ・ラ・ディグニダー」が始まりました。
これは、首都マドリッドまで、スペイン国民が歩いて行う反対デモ活動で
直訳すると、その名も「尊厳の行進」の意味。
「パン、屋根、仕事、そして尊厳を!」
何百回と、シュプレヒコールをくりかえしながら、スペイン国民は歩きました。
ナバラ、アラゴン、カタルーニャ地方をはじめ、
何日もかけ、400キロ以上を歩きとおした人たちもいます。

その集大成であるマドリッド入城が、3月21日の午後から始まりました。
この「平和デモ」に対して、1600人以上の武器を持った警備が置かれました。
「超左翼の集団!」
と、批判していたPP党の政治家に
「私たちはテロリストじゃない、ふつうの子どもを持った親です!」
「ローンを抱えながら強制解雇されて2年。仕事を探すふつうの父親です」

スペイン政府は、外交政策として
「不況は脱出した」的な表明を行っているが、
テレビでは、お笑い番組のネタとして取り上げられる始末。
まったく景気は回復しておらず、具体的な対策も練られていない。
スペイン一般市民の生活は、まだまだ先の見えない状況に
ほったらかしにされている。
だから起こった、今回の「尊厳の行進」。

「税金は上げないからだいじょうぶ」
と、PP党の政治家たちは口をそろえて言うが
そう言っておきながら、この5年間で16%、18%、21%と、
3回立て続けに上げたことを、国民は忘れていませんよ。

 

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