大野さんより送られてきた
手紙の中に「種」が入っていた。
「わさび菜」と言うらしい。
大野ガーデンでまかれたその
残りを送ってくださったのだが
「食材」というのがうれしい。
あらびきコショウくらいの
鼻息で飛んでしまいそうな種。
ほんとに、芽が出るのかな。
ちょっと心配・・・
さて、種をまいてわずか3日でほら、青い芽が!すごいー。早いー。
鼻息で飛んでしまいそうなちっぽけな種に、こんな力が宿っていたなんて。
毎日のびる。朝、見ると昨日より確実に大きくなっている。
「おおおっ、すごいことじゃ~」
成長が目に見える、って感動的だ。
自分の進歩の遅さにいつもあきれているので、わさび菜の生長がうれしくてたまらない。
「ところで、間の葉を抜く、って何って言うんだっけ・・・」
最近、日本語が怪しく、すぐに出てこないのに驚かされる。
「まぬき?なんか、ちがうなー、う~ん・・・」
ちがうことは、わかる。
が、正解はついに思い出せなかった。
とにかく、間の葉を抜いて食べてみる。
「ふうううむ、確かにピリッとしますなぁ」
わさび菜。ニッポンに思いをはせながら、あっというまに食べてしまった。
(「大野ガーデンのおくりもの・2」につづく)