マドリッドに着いてから
曇り、雨、稲妻、集中豪雨
と、天気がすごい勢いで
変わっていくのに驚く。
マラガの晴天が懐かしい。
それに、実を言うと
マラガののんびり感が
恋しくなり始めていた。
たった2日なのに。
大雨の時は、博物館に
限る。この日もご覧の
通り、ひと気なし。
信じられない。
2日続けて来る観光客は
それでも珍しいらしく
ベラは入口で、お兄さんに
声をかけられていた。
お客さんもいないし
お兄さん、暇だったのかな。
「このミイラの中に、隠れて
いて、夜になったら出てくる
泥棒、ってどう?」
時間ができたら
小説を書きたい、という
私のためにアイデアを
提供してくれるベラ。
「で、主人公は?」
「疲れてベンチで眠っちゃって
閉館になっちゃうバカな男」
「それって・・・」
「そう、僕」
こうしたエネルギーに
あふれた像を前にすると
立体に込められた生命、
躍動感にクギづけになる。
ガラスケースの中でなく
直接、見られるのが
すばらしい。
ほんとに、誰もいないので
ちょっと恐くなる。
小説の舞台になりそう。
陶器&タイルのコレクション
では、アラビックが
ずば抜けて美しい。
素朴で、大胆。
温かみがある。
こんなかわいい鳥の
モチーフを発見!
陶器づくりや上絵つけを
やってみたくなりますね。
やりたいことは山の
ようにあるけれど
時間がない・・・
なんとかせねば。
さて、左下の金細工は
「タルテッソス王国」のもの
と、言われています。
日本ではあまり知られて
いませんが、スペインの
アンダルシア地方に
かつてあったとされる
幻の古代都市。
現在のカディスから
セビージャにかけて栄た
と言われています。
私は個人的に
「タルテッソス王国」に興味
があり調べていたので
考古学博物館に来たら
この発掘品を
「絶対、見たい!」
と思っていました。
直接、目にすることが
できて、本当によかった。
体感、体験する大切さを
今回の旅で実感しました。
(つづく)